クスクスと胜利を确信したのか笑みを浮かべ语る女。
一刻も早く助けを呼ばねばならないと分かっているはずなのに、一度垂れ下がった腕は动いてくれそうにない。
心とは裏腹に体は息も荒く女を见つめ、早く助けをと叫ぶ思考は时を経る毎に虫食いのように穴が开いて劣情へと変わっていく。
今の俺の表情はどれだけ情けないものだろう。镜が无くとも、だらしのない色に腑抜けた男の顔になっているということはなんとなく理解できていた。頬は缓み、口は开き、目元はやに下がり、そこにヒーローとしての面影はない。
ツカツカと小気味のいい足音で、女が呆然とする俺の元へと向かう。美しい女性は足音まで美しいのかと愚にもつかない考えが头をよぎる。
ついには、女は体と体が触れあってしまいそうなほどの距离にまでやって来た。少しだけ女の方が背が高く、仅かに见下ろされる。その仅かなはずの身长差に何故だか埋めようのない隔絶された格差を感じてしまう。これも、心が败北を认めていってしまっているが故なのか。
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その答えが出る前に、女の手が、细く长い指が、クイと上颚を持ち上げる。それだけの动作でふわりと香る実物としての女性の匂い。どこかフローラルなその香りは、何よりも目の前の女という存在を象徴しているようで、その香りに包まれている今の状况がたまらなく被虐的なものに感じてしまう。
しなやかな指先が颚に触れただけで、そこに电気が走ったかのように冲撃と甘い疼き。ウイルスにやられ、そして女の色気にやられていた俺にとって、今までのような视覚に诉える诱惑とは全く违う直接的な刺激はあまりに强烈なものだった。
「ヒーローとはいえ所诠は人の子、脳を直に操られてはなすすべもありませんか。ですが、最后くらいはヒーローである贵方に敬意を払い、特别な洗脳を施して差し上げましょう。口内粘膜の接触……人で言うキス、ヴェーゼ、接吻というものです」
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そう言うや、颚を持ち上げていた手を离しスルリと首の后ろに腕を回す。
恋人同士が抱き合うように身体を密着させ、その端整な顔つきで真っ直ぐに俺を见つめてくる。
近くで见つめ合ったからなのか、はたまたウイルスで女への劣情や恋慕を掻き立てられているからなのか。
その冷たい印象を与える风貌も、どこか愉悦を感じているように弧を描く口元も俺の目を惹き付けて止まない。视线が逸らせない。逸らそうと思えない。
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