受取り、视线を落とすと、《料金表》と书かれた下に手コキ、フェラ、パイズリ、本番などの料金が并んでいる。
「私、こういうのもしてるの?今日のはお试しって事で。またのご利用お待ちしておりまーす。なんちゃって。じゃね、先生。テープは后日、ダビングしたのをあげるから、オナニーのネタにでも使ってね。それはサービス☆」
无言で料金表を眺めている僕に悪戯っぽい笑みを浮かべて、ゆうかは待合室の扉に手をかける。
「―――でも。ナマでしたのは先生が初めてだから。もし赤ちゃんできちゃったら……ふふ、よろしくね?」
「えっ………」
慌てて振り向いた时には、既にゆうかの姿はなかった。
开け放たれた扉から、生ぬるい初夏の风が吹き込んでくるだけ。
射し込む眩い夕阳に目を细めつつ、叹息を漏らすことしかできなかった。
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***
ただ雨宿りしようとしただけなのに。
毎年、この季节に雨が降るとあの日の事を思い出すのだ。
「―――また、思い出してるの?」
呆れた眼差しを向けてくる妻に、僕は苦笑を向ける。
「僕の人生を変えた、强烈な出来事だったからね」
そして、妻も笑みを浮かべる。
あの日と変わらない悪戯っぽい笑みを。
「いやー、まさか本当にできちゃうなんてね。ま、结果オーライ?」
「结果オーライ、ね………」
妻の言叶に、自分の人生を思い出す。
毎年恒例の事だ。
そして、结论はいつも同じ。
あの日を境に、大きく运命が変わった人生だったかもしれないが。
美しい妻と可爱い子供に恵まれて。
「―――结果オーライだな」
雨宿りの代偿として、何かを失ったのかもしれない。
だけどきっと、それ以上に得たものが大きかったのだ、と思う。
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だから、结果オーライ。
それでいい。
「あれ、佐藤くん……また音楽室? 今日は部活ないよね?」
音楽室に繋がる廊下を急ぎ足で歩いていた僕は、突然后ろから闻き覚えのある声に呼び止められ、ギクリとして振り返る。
「あ、秋帆(あきほ)! そうなんだ、その、今日も川上先生に呼び出されちゃって……」
秋帆は、僕の同级生で、もうすぐ付き合って2か月になる僕の彼女だ。
僕にとって一番大事な存在。
そして……今だけは一番、自分の姿を见られたくなかった存在。
「二週连続で呼び出しかあ。よっぽど悪いことしたんだね」
秋帆が僕をからかうように笑いながら言う。
「违うよ! その、今度の文化祭のことで……」
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